よろぶん あにょはせよ〜

5月1日に大学路マロニエ公園で行われた「第45回ソウル演劇祭開幕式」

제45회 서울연극제
2024년 5월 1일(수) ~ 2024년 6월 30일(일)

『연극,多름으로 共ZONE하다!』

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開幕式のMCは、윤안나 배우님と염혜란 배우님

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「第45回ソウル演劇祭」では、5月末から順次にソウル演劇祭公式選定作品が上演されます。

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そう!!あの「迷宮の設計者」が帰ってきます!!!

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【シアター】
第45回ソウル演劇祭上演作
演劇「迷宮の設計者」미궁의 설계자
2024.05.31~2024.06.09
アルコ芸術劇場 小劇場

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【あらすじ】
権力と芸術の間で建築家は、何を描くのか?
ヒトのための建物ではなく、人間を害する迷宮を設計することになった建築家。

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雪が降るとてもとても寒い冬の日
1975年 ヤンシノ(建築事務所職員)
1986年 ソンギョンス(大学生)
2020年 クォンナウン(ドキュメンタリー監督)
3人は各自の時間を生きている

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建築事務所職員ヤンシノは、建築家「キム」先生に来たホ部長の依頼について悩んでおり
大学生のソンギョンスは、雪の降る明洞通りで恋人のユンジョンを待っていたところを正体不明の男たちに連行される。

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ドキュメンタリー監督のクォンナウンは、現在「民主化運動記念館」となっている南営洞対共分室の庭で解説者ユンミスクと会う。
彼らは、どんなことを目撃するのか?

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【作品紹介】
韓国近代建築家「キムスグン」の建築した南営洞対共分室を題材にした演劇
「彼らは知っていただろうか?」という着眼点から始まった

2022年 創作産室「今年の新作」選出作品
2023年2月17日〜26日 初演 アルコ芸術劇場にて上演

日本では、2024年2月に下北沢で「509号」迷宮の設計者の名で上演

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南営洞対共分室(남영동대공분실)というのは国家の安全のため共産主義員を捕え尋問するために造られた建物
しかし、それは建前で当時の独裁政権に反対する者、全く関係のない者たちも連行された
演劇の中でも映像で紹介されますが、薄ら寒い感じのする建物外部と内部の写真はコチラ

1975年のシーンで「閣下」と呼ばれているのは、朴正煕
1986年で政権を握っているのは全斗煥

南営洞対共分室の代表的な犠牲者、韓国では知らない人はいないソウル大に在学していた박종철 학생
言われのない疑いをかけられ連行され拷問の末、亡くなる。

映画「1987」は、
闇から闇に葬られそうになったこの박종철事件の事実を表沙汰にした人々の物語



この演劇では、建築家「キムスグン」本人の役者は登場せず、机や「キム」という名前だけ会話の中で登場します。
実は、舞台に時々登場する子供がキムなの(ネタバレ)

彼の下で実務をしていたヤンという人物が登場し、彼の葛藤が描かれます。
権力と現実の前に屈してしまうヤン
ミノタウロスを閉じ込めるために迷宮を造ったダイダロスが塔に幽閉されてしまったように。
まあ、ダイダロスは知恵を使って逃げるんだけど、代わりに息子(イカロス)を失なう

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2020年のユン解説者は、「解説を当時投獄された人々が通った道順通り」に行う。

そして、ミスクは問いかける。
「この窓を見て、これが外を眺めるために造られたように見える?」
「この狭い螺旋階段がスペースを節約するため?建築美を表現していると思う?」
「建築家が建物の用途を知らずに設計するなんてありえると思う?」
「ここをみて、この建物には建築家の名が記されていないのよ。これがどういうことかわかる?」

ドキュメンタリー監督のナウンは、解説者の言葉にドキュメンタリーは常に客観的に判断したいと声を荒げる。

黒い布袋を被せられ狭い裏口から引きずられ永遠とも思われるような螺旋階段を登ったり降りたりさせられ眠らせてもらえない赤い部屋に到着するギョンス。
舞台の中央には、分室の間取りが線で描いてあり、その中でギョンスは拷問を受けそれが白い壁に投影される。
これで、客観的でいられるだろうか?
交わらない3人の登場人物の中で、このユン解説者だけ3人と交流することができるのだけど
それがどういうことなのか考えさせられる。


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韓国現代建築第一世代である김수근 건축가の建築物は南営洞対共分室だけではなく東国大学近くにある경동교회や

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みなさんお馴染みの景福宮駅、セウン商店街、オリンピック競技場
大学路のアルコ芸術劇場など国中に数えきれないほど残っています。

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演劇「迷宮の設計者」が上演されるのは、まさにこのアルコ芸術劇場小劇場

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アルコ芸術劇場にも南営洞対共分室と同じような窓や螺旋階段があるんだけど
創作産室のイベントでは終演後、アルコ芸術劇場の螺旋階段を通るイベントがあったのだそうです。

今年も期間は短いですが、必ず観に行きたいと思います。


観覧後レビュー



안경모 연출님インタビュー







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