よろぶん あにょはせよ〜
昨夜、突然飛び込んだ吉報!
今年のノーベル文学賞をハン・ガン작가님が受賞!
🙌🙌🙌🙌🙌🙌🙌🙌🙌
518光州民主化運動を描いた『소년이 온다』も読んでみようと思います!
閑話休題
キムホヨン作家の最新小説
『わたしのドン・キホーテ』を読み終わりました!
김호연 작가 소설'나의 돈키호테'
キムホヨン 작가님は、私の大好きな『不便なコンビニ』シリーズと『望遠洞ブラザーズ』の筆者。
二作品ともベストセラー
『不便なコンビニ』は多言語に翻訳されて世界に発信されています。
『不便なコンビニ1』も
『望遠洞ブラザーズ』も大学路でミュージック演劇として大学路でオープンラン上演中
小説『わたしのドン・キホーテ』は、人気作なのでソウル市図書館で予約するのですらクリック勝負だったし、かなり待ってやっと借りれた。
読み始めたら止まらなくて3日で一気に読んだ。
小説「わたしのドン・キホーテ」
소설'나의 돈키호테'
【作品紹介】
舞台は、大韓民国国土のおへそあたりにある「大田(대전 デジョン)」
人々は口々にこの街を「노잼도시(面白みのない都市)」と呼ぶ。
主人公のジンソルは、IMFの煽りを受けて思春期の5年間を大田で過ごした。
大田に『故郷』というほどの思い入れもないソルに母親が言う
「母さんがいる場所が故郷なんだよ」
ソルが大人になりソウルでPDとして就職しても、母はここでフライドチキン屋を営んで近隣学生の追憶の名所になっている。
慣れない土地で慣れない商売を始めたことで彼女を顧みれない両親の代わりに
多感な時期のソルを支えてくれたのは、近所の貸し本貸しビデオ屋『ドン・キホーテビデオ』だ。
『ドン・キホーテビデオ』の主人、ドン・キホーテおじさん 略して「ドンおじさん」
ドンおじさんは、ドン・キホーテを愛してやまない。
ソウルが「セビリア」プサンは「バロセロナ」大田は「ラマンチャ」だ。
ここには、様々な事情を抱えた少年少女が集まる。
一緒に映画を見、本を読み、討論し冒険に出る『ラマンチャクラブアミーゴ』だ。
時が経ち2018年、ソル、外注プロダクションPD6年目
自分が育てた人気バラエティのPDから突然外されてしまう。
失意のまま全部を放り出して大田へ。
しかし、このままでは大田でフライドチキンを揚げることになってしまう!
PDのキャリアを活かしてコンテンツを作ろうにもここは노잼대전…
コンテンツを探して懐かしい『ドン・キホーテビデオ』跡へ
今はカフェになっているそこで、ドンあじょしの息子ハンビンと再会する。
ハンビンは、両親の離婚後も長期休暇には『ドン・キホーテビデオ』でソルたちと同じ時間を過ごしたラマンチャクラブのメンバーだ。
「サンチョ姉さん、父さんを探してよ」
ビデオレンタルが商売として成り立たなくなった後、ドンおじさんはこのビルの地下で過ごしていた。
地下室に入ったソルは、当時の本やビデオ、おじさんのノート、思い出の品々を見つける。
ドンキホーテビデオのビルは、ラマンチャクラブのリーダー、ソンミンの祖母の持ち物だった。
ソンミンの祖母とドンおじさんの間には、この地下室の無料賃貸借契約書が交わされていたのだが、祖母他界後相続したソンミンがハンビンに返還を求めているのだ。
契約書を盾に欲心を出したハンビンと早く建物を整理したいソンミン。
しかし、ドンあじょしが行方不明のため、にっちもさっちも行かないのが現状だ。
ソルは、ドンあじょしのノートを元に名著や名作映画紹介のYouTubeチャンネル『ドンキホーテビデオ』を開設
同時に「ドンあじょし探し」をコンテンツとして制作
YouTubeを見た関係者から関係者へ、糸をたぐるようにドンおじさんの姿が見えてくる。
同級生、人気英語講師時代の同僚、出版社時代の同志、映画作家時代の制作会社代表、と。
デジョンからソウルへ、統営へ、釜山へ…
『ドンおじさん探し』は、いろんな人を巻き込んで登録者数もどんどん伸びていく。
ソルは「私のドンキホーテ」を見つけることが出来るのか?
【レビュー】
キムホヨン作家の小説は、目の前にその情景が鮮やかに目に浮かぶところがすごく好き。
「不便なコンビニ」は舞台が、私が韓国で生きた時と同じ時間の物語でしかもほとんど知っている場所、知っている事件が出てくるから読んでて臨場感があった。
当時の街の冷え冷えとした感覚はしばらくは忘れられないだろう。
本作は、行ったこともないスペイン
それでもすごく鮮やかに想像できたから、やっぱりホヨン作家はすごい。
聞いたこともないスペイン料理も全部美味しそう!
聖心堂のパンやグァペギ、제주해장국の味は知ってたから余計にお腹が空いちゃったのはあるかも😆
아는 맛이 무섭죠?ㅋㅋㅋㅋㅋㅋㅋ
『不便なコンビニ』に登場する「山海珍味弁当」も出てくるw
済州島の과즐ってお菓子は今度済州島に行ったら絶対食べるんだ〜💕쉰다리も
ドンあじょし特製돈떡볶이食べたーーーい!
読んでいると引き込まれて自分がYouTubeチャンネル「ドンキホーテビデオ」の登録者(アミーゴズ)になって会ったこともない「ドンあじょし」を探してる気分になる。
週に2回のYouTubeの更新を待っている気分。
このスピード感に乗せられて一気読みしちゃう。
どんどんソルにドンあじょしと再会してほしいって気持ちになる。
ソルの行動を見て、今まで声を上げられなかったのにおじさんのためにって、ソルに力を貸してくれた人たちも同じ気持ちだったんだと思う。
私はソルとドンあじょしの間の世代の人間だから、ドンおじさんのように学生運動の前科で高学歴なのに大企業に就職できなくて歌謡や芸能業界にやって来て、それでも文化界ブラックリストに載って表舞台に出られなかった人たちの話、記事をよく読んでいた。
ハンガン작가님もまさにその一人。
文化界ブラックリストなんて前の前の政権の짓だから、ついこないだの話よ。
それなのに、どうして人は忘れちゃうんだろ。
キムホヨン作家の作品は、登場人物はフィクションでも流行りや事件は実際に起こったことが背景になっているから親近感が湧く。
著名人で言えば、ミュージカル「地下鉄1号線」の劇団学田 김민기 선생님は、中央情報部から逃れている間農業をしたり学校に行けない子供たちに勉強を教えていたんだけど、その時の生徒だった方が「まさかソウル大卒の偉い先生に教えてもらってたなんて知らなかった。僕らの先生たちは人権を大切にし、子供を殴りもしなかった。とても良い先生たちだった。そんな先生たちに教えをうけたことは大きな幸運だった。」ってドキュメンタリーでおっしゃってた。
김민기 선생님はいつも「児童少年劇が重要だと思っている」って言ってた😭
ドンおじさんも本や映画が、これから困難が待ち受けるこの子供達の血肉になればいいと思っていたんだと思う。
それを知らず知らずのうちにしっかりと身につけていたソル。
そして、夢のようなバラタリア共和国へ
物語はドン・キホーテと同じように2幕を迎える。
ソルを筆頭にしたラマンチャクラブアミーゴズに再び困難が立ち塞がる。
さぁ、冒険の始まりだ!バモス!
⭐️キムホヨン작가님作品⭐️
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