よろぶん あにょはせよ〜
2026年7月8日から韓国での公開が始まっている
韓国映画『Hana Korea(ハナコリア)』
영화 하나코리아
へ行ってきました。

【作品紹介】
脱北してきて慣れない大韓民国の生活で前に向かって進むヘソンの物語
監督は、デンマークのドキュメンタリー映画監督Frederik Sølberg(フレデリック・ソルベルク)
シナリオは、Frederik Sølberg・최성재
최성재 감독님は、ボンジュノ監督のアカデミー賞受賞当時の通訳シャロン・チェとして世界に知られている方。
出演 キムミナ김민하, キムジュリョン김주령, アンソヒョン안서현
2025年 釜山国際映画祭Flashfoward観客賞受賞
フレデリック監督が韓国の食堂で食事中、隣に座った男性たちがしていた「私たちの願い統一、ハナコリアだ」と話していたことにインスピレーションを得た。
もとより脱北民に対する関心も高かかったので、ドキュメンタリー映画を作ろうと取材をしていたところヘソンのモデルであるチェヒョリン님から「外国人である監督の視線で映画を撮ってほしい」と言われたことがきっかけで作成された映画(インタビュー)


【メイン予告】
【あらすじ】
「困難なことかどうかは問題ではないです。やり抜けばいいだけのことです。」
見知らぬ空港に初めて足を踏み入れた日、すべてが新たに始まりました。
国情院の尋問を経てハナ院へ到着しました。
彼らは、自分の未来を考えてみろと言います。
彼らは、難しくない進路を示してくれますが、私は勉強したいです。
私は看護師になりたいです。
私は何もない手に私の命だけを握ってここまで来たのです。
慣れない環境と孤独の中で
過去の記憶と罪悪感に心が限りなく揺れる
ここで幸せになりたいです
【レビュー】
この映画の中にはものすごいヒーローもものすごいヴィランも出てこない
劇的で衝撃的なことはもうすでに彼女たちの人生ではとうに過ぎ去っている
大韓民国での淡々としたヘソンの日々の「生活」が「ある」だけ
ソウルの街は人で溢れているし、高層ビルばっかりだし、でもそこの混じってバイトに勉強にと懸命になるのは気分がいい
まだ、この街の人間だと実感は湧かないが、街の一部ではあると思う
それを、外国人の監督が異邦人の視点で描く
派手な演出はないがワンシーンワンシーンとてもじわじわ来る映画

この映画には回想シーンがない
映画の1時間50分の間、ヘソンはずっと故郷の母親へ届けられない手紙(日記)を書いている。
でも、母親も兄も、大連での生活も映像では一切出てこない。
出て来るのは韓国のメディアに登場する映像だけだから、彼女におこったことは想像するしかない。
彼女の視界は、前にしか向かっていない。
後悔も罪悪感ももう取り返しがつかない。
心に抱いて進むしかない。

ハナ院での実地研修で現金10万ウォンを渡されてショッピングモールに行くシーン
先生は「買えるのは生活必需品だけですよ」っていうんだけど、ボミとヘソンはオリーブヤングに行って店員さんにおずおずと化粧品を紹介してもらうのね。
あのオリーブヤング独特のあの感じ!
あの空気感をこの映画はしっかりとらえている。
脱北民だからじゃなくて誰でも感じるあの空間の違和感。
そして、購入可能リストにないものを購入し「失敗」をする
自由には責任が伴うことを学ぶ
ヘソンはこのことは「私バカみたい」って激しく悔やむ
人間が誰でも通ってきた道
(ハナ院ー脱北民が韓国の生活に適応できるようにする教育機関)

ルームメイトのボミと頼れるお姉さんスッキの存在もすごくいい!
ボミは、一緒に失敗して一緒に怒られて一緒にゲームしたり遊園地に誘ってくれたり明るいところを見せてくれる存在
スッキは「話す必要ないよ」ってただただそばにいて、背中をトントンってしてくれる存在
(スッキも息子を中国に置いてきてる)
キャラクターもみんな印象的で
院長先生も、先生たちも、ソウル生活の面倒を見てくれるおばさんも
地下鉄で淡々と「そっちじゃないよ」っていう人、ノートを見せてくれない塾の生徒
ブローカーも高額マージンを取るけれど、そんなに悪い人じゃなかったしね。

「毒蛇のように生きなさい」オモニの言葉
「おんま、私は毒蛇のようには生きないよ」
って북한말じゃなくて서울말で語りかけるところが良かった。
バイト先で言葉のせいで差別的なことを言われてグッて歯を食いしばって耐えるシーンがあって
看護研修でおばあちゃんが「私の両親と同じ言葉だわ(懐かしい)」ってほっこりするの
人生って誰しもこういうのの繰り返しだよね…
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